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2020.02.27 メルマガバックナンバー vol.28:働き方改革は睡眠改革

2019.8.16配信

こんにちは!山下あきこです。

2019年4月に労働基準法が72年ぶりに大改革されました。
いったい何が変わったのでしょうか?

いくつか改正点がありますが、主に変わった点は、「残業時間の規制」です。今までは労働時間を1日8時間・週40時間まで、特別条項付き36協定を結べば上限なく残業を延長することができました。事業主は、合意さえ取れればいくらでも残業させる事ができたのです。

しかし改正後はこうなりました。

残業時間の上限は、月45時間・年360時間
月45時間は、1日あたり2時間程度の残業に相当します。

特別な事情があって合意がある場合でも、
・年720時間以内
・複数月平均80時間以内
・月100時間未満
を超えることはできません。
月80時間は、1日あたり4時間程度の残業に相当します。

また、2017年に改正された労働安全衛生法では、事業者は医師の意見を勘案して、必要があれば就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少などの措置を講じなければならないとされています。
ここでも労働時間について厳しく管理することが求められるようになったということです。

実はこの残業時間の改革は、睡眠改革とも言えます。

1日24時間のなかで、昼休み1時間、通勤1時間、食事や風呂、団らんなど4時間、基本労働時間8時間を合せると14時間になります。残った時間は10時間ですね。
この10時間をどう使うかによって睡眠時間が変わります。残業に5時間使うと、当然睡眠は5時間しかとれません。

ある研究によると、時間外労働が1日5時間、月100時間以上の場合、脳心疾患リスクが急増します。6時間未満の睡眠で、脳心疾患リスクが2倍以上となり、4~5時間では心機能の著しい低下が報告されています。
残業が80~100時間以上、つまり1日12時間以上労働が続くと過労死の頻度も増えます。
日本では労働時間が長く、8時間以上働く人が増えています。2015年男性有識者では平日10時間以上働く人の割合は33%でした。

日本は世界で2番目に睡眠時間が短い国です(2006年)。1位は韓国、2位が日本、3位ノルウェー、4位スウェーデンという順番です。1日あたりの平均睡眠時間が8時間未満なのは、韓国と日本だけなんです。
しかも睡眠時間は年々短くなっています。平日だけで見ると1970年は8時間、1995年は7時間25分、2015年は7時間15分です。

働き過ぎて睡眠時間が削られ、死亡リスクが増加するという過労死増加の負のスパイラルに陥っているのです。日本の過労死は世界中で認知され、不名誉なことにKAROSHIは英語として認定されています。

一方、残業が減ってもぐっすり眠れない場合があります。不眠症、睡眠時無呼吸症(症候群から「症」になりました)、交代勤務などです。
不眠症の場合は、抑うつなどのメンタル不調が原因の場合はストレス対策が必要です。特にメンタル不調もないのに入眠困難や中途覚醒がある場合は、職場環境に日光が全く入らない、長時間のデスクワークや運転業務などで運動量が足りないなどの環境要因も考慮する必要があると思います。
食事内容も睡眠に影響します。食物繊維が少なすぎると腸内環境が乱れて睡眠の質が下がります。

より良い睡眠が得られるように職場環境を整え、個人が工夫しやすいように健康知識を提供することも大切です。

交代勤務は10%を占めていますが、まだどのような対策が最も有効か模索中という状況です。一般的には夜勤が連続2日以内なら体内時計がずれないようにする、連続1週間以上なら体内リズムをずらすという方法があります。
また、勤務のリズムが不定で眠気が来やすい場合は、夜勤中の仮眠をとる、日勤中の仮眠をとるなど眠気改善のための対策によって、元気に働く助けになります。福岡市ではCHARGING NOWと書かれた昼寝専用タオルケットを作って企業に配布し、メディアで話題になりました。

法律で定められた勤務時間だけでなく、行政や会社ぐるみで睡眠の質を上げる取り組みをすることで、さらに健康知識が高まり良い連鎖が生まれそうですね。

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