2019.5.30配信
みなさんこんにちは、山下あきこです。
今回はアンチエイジングの学会についてのリポートです。
5月25日から27日、大阪国際会議場で日本抗加齢医学会総会が開催されました。
「抗加齢」とは、アンチエイジングの事。
年齢に抗うというよりは、老化のダメージを減らすためにアクションを起こそう!という趣旨の学会です。アンチエイジングというと、美容やサプリメントのイメージを持つ方もまだ多いのですが、それはほんの一部です。様々な大学の教授陣が集まって、遺伝子レベルから食事の実践までアカデミックに検討されている、最先端の医学会なのです。
現在、この学会の会員数は8600名を超え、今回の総会への参加者は3000人を超えていました。
医師だけでなく、歯科医師、看護師、栄養士、リハビリテーションなど様々な医療関係の方が集まります。さらに、内科、外科、皮膚科、泌尿器科などの垣根を超えて、協力しあって研究や議論を重ねています。
実はこれって、凄い事なんです。
ふつう、医療業界は診療科で分かれて活動するので、普通は違う診療科の先生とここまで深い交流することはほとんどありません。
例えば一つご紹介すると、口や目が乾くという症状について、眼科と歯科の教授が一緒に講演されました。高齢になるとそういう症状が出やすいのですが、うつ病でも乾く症状の訴えが増えます。
このセッションではマインドフルネスや呼吸法のアプローチが唾液や涙を増やす、という話が出ていました。(目が乾いたけど目薬がない!ってときには、ゆっくり息を吐き出す深呼吸を3分くらい続けたら涙の量が増えるんですよ。)
他にもみなさんにお伝えしたい新しい研究結果がたくさんありますので、次回以降お伝えしていきます。
ちなみに、今回山下も発表してきました。
病院職員の方々に7ヶ月間のマインドフルネス研修を実施し、その前後でストレスチェックを行って比較したという内容です。
結果は、男性では、心理的な仕事の負担が軽減し、疲労感が減っていました。女性でも、疲労感が減少していました。
また、身体と心の症状、生活習慣全てにおいて改善傾向を認めました。そして興味深い事に、男女ともに家族や友人からのサポートが増えたという回答が増えていました。マインドフルネスは人間関係の改善に役立つため、同僚、家族、友人との関係性の改善によってサポートが強化された可能性があります。
ストレスチェックは、従業員が50人以上の企業で実施が義務づけられているもので、57個の質問に答えるアンケート形式のチェックです。本人の意思で結果を変える事ができるので、正直に答えていない可能性もあり、ストレスのレベルを正確に評価できているかという問題点があります。
マインドフルヘルスでは、アンケートだけでなく自律神経測定機器を使って客観的にストレスを評価する取り組みを始めています。
この測定、手のひらサイズのバータイプで、2分間握るだけ。それで心電図の波形を読み取り、正確に詳細に自律神経の状態を知る事ができます。
各種セミナーで測定体験ができる日を設けています。是非ご体験ください。