自分の能力を過大評価しやすいのはどちらでしょう？
１、 その分野の訓練を受け努力している人
２、 その分野の訓練を受けていない人
正解は２！
ダニング＝クルーガー効果
訓練せず能力が低い人ほど、自分の力を過大評価する傾向があります。
これを、ダニング＝クルーガー効果と言います。
その分野について勉強し、訓練し、上には上がいることを認識している人は、自分自身の現状を適切に評価できます。
一方自分のレベルが低すぎる人は、自分の上のレベルの存在すら知りません。
その結果、自分の現状を正しく把握できずに過大評価してしまうのです。
まさに「井の中の蛙大海を知らず」です。
コーネル大学のダニングとクルーガーの研究では、140人の学生に論理問題を解いてもらい、
自分の能力について評価してもらいました。
その後、そのうち70人には論理問題のトレーニングを受けてもらい、
他の70人には関係ない課題を実践しました。再び全員に論理問題を解いてもらったところ、
トレーニングを受けていたグループは過大評価する傾向が弱まっていました。
しっかり努力を積み重ねている人は、自分の現状を正確に把握できる可能性が高いと言うことです。
訓練を受けて努力をしたから自信がなくなるわけではありません。
上記のイラストのように、訓練を続けると徐々に自信がついてきます。
根拠のない自信過剰な状態から、確かな自分への信頼と言う本当の「自信」に変化するのです。
私も自分自身に置き換えてみると、
やる前は簡単にできると思っていたことが、
やってみたらとても難しくてお手上げだった・・・ってことがよくあります。
メタ認知
自分自身を客観的に見ることができない人も、自信過剰になったり、逆に過小評価したりすることがあります。
自分自身を客観視する力をメタ認知とも言います。
例えば、誰かに怒っている時、怒っている自分を少し離れたところから眺めるイメージです。
相手の悪いところにばかりに意識が行くのではなく、自分が怒りと言う感情を抱えていることを意識できる力です。
客観的に自分を見る力がある人は、現状を把握して問題から目を逸らしません。
目標達成への課題を見つけ、解決する方法を模索します。
マインドフルネス習熟度の調査
数年前に「マインドフルネス習熟度評価」を私がハラスメント委員会の委員長をしていた施設のスタッフに対して行いました。
アンケート式で、全て自己評価です。すると、一部の人が異常なほどの高得点をつけていました。
その方々の名前を確認すると、ハラスメントの加害者として名前が上がったことがある人と一致していたのです。
これはとても興味深いと思いました。
「なぜ、周りを苦しめる人の方がマインドフルネス習熟度が高いのか？」
その理由は、このダニング＝クルーガー効果と、メタ認知力と考えます。
その方々はマインドフルネスの講義に出たことがあるものの、訓練はしていませんでした。
さらに、ハラスメントの加害者として報告される方はほぼ100％が自分の方が被害者だと言います。
それぞれの言い分があるので正しいか間違っているかは分かりませんが、
自分の行動が人を傷つけているという認識は薄いようです。
自分の好ましくない状況を周りのせいだと思う傾向のある人は、
メタ認知力が低いと言えます。
努力とメタ認知には、マインドフルネス
メタ認知を育むのに有効な方法があります。
それは、マインドフルネスです。
背外側前頭前野を活性化することで、感情や思考に対する気づきの力を高めてくれます。
この部分は気づきの力だけでなく、集中力、注意力、記憶力、問題解決能力なども司っているため、
努力を積み重ねるのにとても大切な部分とも言えます。
仕事、勉強、健康管理、精神的な強さなど、何かを高めて自分をより良くしたいと願っている人は、
マインドフルネスがあなたの助けになってくれるでしょう。
静かに自分と向き合って座る時間を持ち、日常生活でもマインドフルネスを実践してみましょう。
短い時間でも、毎日継続することが大切です。
山下あきこ
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コーネル大学のダニングとクルーガーの研究では、140人の学生に論理問題を解いてもらい、
自分の能力について評価してもらいました。
その後、そのうち70人には論理問題のトレーニングを受けてもらい、
他の70人には関係ない課題を実践しました。再び全員に論理問題を解いてもらったところ、
トレーニングを受けていたグループは過大評価する傾向が弱まっていました。
しっかり努力を積み重ねている人は、自分の現状を正確に把握できる可能性が高いと言うことです。
訓練を受けて努力をしたから自信がなくなるわけではありません。
上記のイラストのように、訓練を続けると徐々に自信がついてきます。
根拠のない自信過剰な状態から、確かな自分への信頼と言う本当の「自信」に変化するのです。
私も自分自身に置き換えてみると、
やる前は簡単にできると思っていたことが、
やってみたらとても難しくてお手上げだった・・・ってことがよくあります。
メタ認知
自分自身を客観的に見ることができない人も、自信過剰になったり、逆に過小評価したりすることがあります。
自分自身を客観視する力をメタ認知とも言います。
例えば、誰かに怒っている時、怒っている自分を少し離れたところから眺めるイメージです。
相手の悪いところにばかりに意識が行くのではなく、自分が怒りと言う感情を抱えていることを意識できる力です。
客観的に自分を見る力がある人は、現状を把握して問題から目を逸らしません。
目標達成への課題を見つけ、解決する方法を模索します。
マインドフルネス習熟度の調査
数年前に「マインドフルネス習熟度評価」を私がハラスメント委員会の委員長をしていた施設のスタッフに対して行いました。
アンケート式で、全て自己評価です。すると、一部の人が異常なほどの高得点をつけていました。
その方々の名前を確認すると、ハラスメントの加害者として名前が上がったことがある人と一致していたのです。
これはとても興味深いと思いました。
「なぜ、周りを苦しめる人の方がマインドフルネス習熟度が高いのか？」
その理由は、このダニング＝クルーガー効果と、メタ認知力と考えます。
その方々はマインドフルネスの講義に出たことがあるものの、訓練はしていませんでした。
さらに、ハラスメントの加害者として報告される方はほぼ100％が自分の方が被害者だと言います。
それぞれの言い分があるので正しいか間違っているかは分かりませんが、
自分の行動が人を傷つけているという認識は薄いようです。
自分の好ましくない状況を周りのせいだと思う傾向のある人は、
メタ認知力が低いと言えます。
努力とメタ認知には、マインドフルネス
メタ認知を育むのに有効な方法があります。
それは、マインドフルネスです。
背外側前頭前野を活性化することで、感情や思考に対する気づきの力を高めてくれます。
この部分は気づきの力だけでなく、集中力、注意力、記憶力、問題解決能力なども司っているため、
努力を積み重ねるのにとても大切な部分とも言えます。
仕事、勉強、健康管理、精神的な強さなど、何かを高めて自分をより良くしたいと願っている人は、
マインドフルネスがあなたの助けになってくれるでしょう。
静かに自分と向き合って座る時間を持ち、日常生活でもマインドフルネスを実践してみましょう。
短い時間でも、毎日継続することが大切です。
山下あきこ
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