うま味の感度が低い人に多い病気はどれ?
1、貧血
2、肥満
3、高血圧
答えは2の肥満
うま味の感度が低下すると、肥満になりやすいのです!(ちなみに、肥満は病気です。)
2018年に鳥取県の山陰労災病院で行われた研究では、うま味感度低下群の33%の人が肥満で、うま味感度が低下していない群では肥満の割合が8%でした。
また、うま味が低下すると甘党になりやすい、ということもわかりました。うま味低下群では甘党が71.4%だったのに対し、対照群では28.6%という結果でした。うま味の感度が低いと満足感を得るために甘いものを多く摂取しようとすることが考えられます。
この研究を行った水田医師は、「心臓病の人は味覚が低下している」ことを突き止めています。
心筋梗塞などの病気にかかった人を調べると、塩味感度の低下が73.1%、甘味感度の低下は84.6%の人が低下していました。
心筋梗塞や狭心症などの血管が詰まる病気は、糖尿病、脂質異常症、肥満が関係しています。普段の食事内容や食べ方によって味覚が鈍感になり、そのことが甘いものや塩辛いものなど味の濃いものを好む傾向をさらに強くさせています。
味覚を敏感にすれば、素材の本来の味やうま味を感じ取れるようになるので、甘いものを過剰に食べたり味付けを濃くしたりする必要がなくなります。
味覚は高めることができます。その方法の一つがマインドフルイーティングです。マインドフルイーティングとは、一口一口をしっかりと五感を使って味わい、飲み込む食べ方です。ゆっくり味わうだけで、舌にゆっくりと成分が浸透し神経がその信号をキャッチします。すると、普段感じなかった微細な味に気付くようになるため、より一層味の感覚が鋭くなります。噛む回数を多くし、一口に時間をかけて食べる習慣を普段からつけることで肥満を予防し、心臓病などの生活習慣病になる確率も減るのです。
ぜひ、一口をじっくり味わう習慣を身につけて、味覚の感度を上げていきましょう。
マインドフルイーティングのレッスンを月曜日と金曜日に行っています。
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山下あきこ