子供たちががマインドフルネスを実践しました。
2年後、どのような結果がでたでしょう?
1、 睡眠時間が増えた
2、 ストレスが軽くなった
3、 睡眠もストレスも変化がなかった
アメリカの2年間の研究
答えは1
なんとマインドフルネスを継続した介入群では74分間も睡眠時間が延長していました。
アメリカ人8歳から11歳を対象にした研究です。介入群は、週に2回学校でマインドフルネスを習い、実践しました。
この年齢の子供の場合、通常は思春期に向けて睡眠時間が短くなりますが
介入群はマインドフルネスを学校で2年間習い実践したところ、2年後の睡眠時間が長くなっていました。REM睡眠の時間も長くなっていました。REM睡眠は記憶を整理する睡眠です。
原著論文はこちら
https://jcsm.aasm.org/doi/10.5664/jcsm.9508
幼少時の睡眠は、脳や体の成長にとても重要です。
睡眠時間の確保のためには、早く寝るように促すだけでなくマインドフルネスを取り入れることが有効です。
ストレスを感じるのは悪いこと?
ストレスに関しては、逆に上昇していました。
これに関しては、ストレスに気づきやすくなったのではないかと考えられています。
自分のストレスに気づいて向き合うことで、心の状態を変化させることや解決方法を見出すことにつなげられます。
ストレスを感じることは悪いことばかりではありません。
産業医面談を毎日のように行っていますが、最近気づいたことがあります。メンタル不調で面談を始めた頃は、何がストレスなのか言葉にできなかった若い社員が、面談を重ねていくうちに具体的に気持ちを表せるようになっていくのです。質問することで、自分自身の心の状態やストレッサーになっているものへの気づきが高まるのではないかと思っています。気づきが高まった結果、周りの人への依頼の仕方や早めの休息が可能になります。
私の面談の場合、初めはやる気がないような態度だったり、無愛想に見えた方も、面談の3回目頃には、話し方にまとまりが出て笑顔が見られるようになることが多いです。私が何かをしたのではなく、本人の気づきが高まっただけです。
私自身、うつ病になった経験がありますが、うつ病のの知識があっても自分がなった時は周りの人に言われるまで気付きませんでした。
気づきを高めるトレーニングを親子で
子供たちは、大人よりもさらに言語化が上手ではありません。何かストレスがあっても気づかないままで、心や体の不調となって表に現れます。
みょうに怒りっぽくなったり、集中力がなくなったり、お腹や頭が痛くなる、寝付きが悪くなる、などの症状が出ていたら要注意です。
そんな時、根掘り葉掘り聞いても、本人は気付いていないのであまり効果はありません。まずは、寝る前のひととき、家族で1日を振り返りマインドフルネスの時間を作ってみてはいかがでしょうか?