MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)
マインドフルネスとは、いまこの瞬間に経験していることを、ありのままに受け入れる心の態度であり、人生を豊かにするものです。今この瞬間にとどまる訓練をしていくことで、脳が省エネモードになり、集中力を高め、パフォーマンスをあげることができると、これまでの数々の研究結果から科学的に証明されています。
今回募集するマインドフルネスストレス低減法8週間コースは、2001年に設立されてドイツに拠点を置き、ヨーロッパでマインドフルネス講師を養成しているIMA(The Institute for Mindfulness-Based Approaches)のベテランスーパーバイザーの先生方より直接指導を受け、2022年10月にIMAの正式な認定MBSR講師となった葉月ようかが開催させていただきます。このコースにご参加いただくと正式なMBSR8週間コース修了証を手にすることができ、MBSR講師養成講座を受講する際の条件を満たすことになります。
マインドフルネスの集中的なトレーニングを受講してみたい方、専門職に活かしたい方、将来MBSRの指導者を目指したい方におススメしています。
MBSRとは?
MBSR(Mindfulness Based Stress Reduction:マインドフルネスストレス低減法)は、マインドフルネスの集中的な8週間のトレーニングプルグラムです。1979年 マサチューセッツ大学メディカルセンターのストレス低減クリニックで、Jon Kabat-Zinn博士とその同僚によって開発されました。
このプログラムは、もともと、慢性的な痛みやストレスを抱える人に向けて開発されたもので、取り除くことが難しい痛みに対し、それとうまく付き合っていくことを学ぶことで、人生をより豊かにしていくことを目的としていました。それから40年以上もの長い間、欧米諸国ではマインドフルネスの世界的基準のプログラムとして、医療機関だけでなく、福利厚生、教育、行政、会社経営の現場等で、広く活用され、多くの人々に受け入れられている歴史のあるマインドフルネスの集中トレーニングプログラムとなっています。
MBSRがもたらしてくれるもの
マインドフルネスに基づいたMBSR(マインドフルネスストレス低減法)8週間プログラムは、あなたの大切な道具である「心」の最高の取り扱い方を身につけられるようにデザインされていて、具体的には、下記のような変化があると言われています。
・不安や体の不調が改善され、レジリエンス力が高まる
・ネガティブな感情や思考などに囚われの世界から抜け出す手助けになる
・既にある幸せを更に成長させてくれるのに役立つ
・脳を変化させる(海馬が大きくなり、扁桃体が小さくなる)
・心の知能指数と言われているEQ(エモーショナルインテリジェンス)を高める
・免疫力をあげ、痛みや慢性病の改善に役立つ
実生活において、マインドフルネスを学ぶことにより、日常生活に立ち現れる出来事に対して、より優しく、評価や判断をすることなくあるがままを受け入れる心を育てていくことができます。
今ここにとどまる、その反対を思い浮かべることが、わかりやすいかもしれません。マインドレス、すなわち心ここにあらずの状態で日常を過ごすことがよくあると思います。それは本当の意味で、今自分自身の人生を生きていないのです。
食事をしていても他のことを考えている、家に帰る途中で買い物をして帰る予定が気づいたら家についていた、そのような経験はありませんか。これらの自動操縦状態は、単なる意識の問題ではなく、ストレス、痛み、不快感、抑うつ傾向を大きくする原因の一つでもあります。マインドフルに今を生きることにより、これらの困難とうまく付き合うことができるようになります。
私たちは、苦しみ(例えば痛み)が生じた際に、直接的な苦しみに加え、苦しみから生じる間接的・精神的な苦痛を伴うことが普通です。苦しみを感じることに対する抵抗感が、間接的な苦しみを増加させていきます。マインドフルネスとは、直接的な苦しみに心を開き、それとともにあることを学ぶ態度を育てることであり、その基礎となる力をつけるトレーニングです。私たちは置かれた環境や出来事を変えることができない場合でも、それらに対する態度を変えることはできるのです。
MBSR8週間コースの構成
コースは8週間にわたって、週1回の集合クラスと、毎日の個人練習によって構成されます。また、6週目と7週目の間には、終日練習に取り組むPractice Dayが組み込まれています。8週間をかけて、ストレスに対する自分自身の向き合い方のトレーニングを行い、レジリエンス力を高めていきます。週1回のクラスは、各回2.5時間のクラスで、実際の瞑想の練習による体験的・直接的な学び、感情やストレスの知識についての学び、そして講師や参加者との気づきのシェアを通じて、自分自身の学びや理解を深めていきます。
それぞれのセッションは、各週で学んだマインドフルネスのエクササイズから始まります。MBSRで中心となる練習は、ボディスキャン、マインドフル・ムーブメント、座る瞑想です。コースの期間中、受講者はこれらのうちのいずれかに毎日取り組むことになります。さらに、日常生活をマインドフルに過ごすための練習も課されます。これらのエクササイズを通じ、自分自身の思考、身体感覚、感情へのマインドフルな気づきの力を高めていきます。
各セッションでは、講師からの説明、参加者みんなでの対話に加え、いくつかのエクササイズにより、その回に設定された重要なテーマへの理解を深めていきます。例えば、MBSRで取り扱われるトピックとして、マインドフルなコミュニケーション、困難な感情との付き合い方、物事に対する知覚がストレスフルな出来事への関わりかたに与える影響、といったものがあります。セッションのなかでは、受講者自身が日常生活の中で感じたことだけでなく、クラスの中でのエクササイズで気づいたことについて、お互いに気づきを交換し合う場も設定されています。
また、各週のセッションの間の6日間は、各自1日45分以上の個人練習を行うこととなっています。
《0週》事前オリエンテーション
お申し込み後、講師との1対1のオンライン面談で、コースの概要、進め方、ルール、8週間をやりぬくための方法等についてミーティングを行います。オンラインで30~60分程度を予定しています。
《1週》マインドフルネスを探索する
コースの概要を理解し、マインドフルネスをどのように生活に取り入れていくかを学びます。食べる瞑想、呼吸の瞑想、ボディスキャンなどを通じ、体験的に今の瞬間と関わることを経験します。
《2週》世界と自分をどのように感じるか
ものの見方が自分自身の物事への反応に影響を与えるという、重要な考え方を学びます。このセッションにおいて、感覚や思考パターンを観察し、ボディスキャンを通じてストレスに対する反応への気づきを養います。 困難に対する感覚や反応の仕方を変えることにより、自分の心身のストレスについて変化が現れます
《3週》自分自身の身体とともにある
マインドフルヨガ、座る瞑想、歩く瞑想に取り組みます。これらの練習を通じて、特別に時間をとって行う練習から、日常生活へマインドフルネスの要素を組み込んでいくことを学んでいきます。マインドフルであることは、喜びと力の双方をもたらすことに気づくかもしれません。また、練習を通じて、快、不快の両方について探索する機会が得らます。
《4週》ストレスとは何か?
マインドフルネスの練習を通じて、自分の体験に対する興味深さとオープンさを養い、このプロセスを通じて注意をコントロールする能力を高めていきます。この週は、集中力と注意の範囲を広げていくことを学びます。ストレスのかかる状況に対して、より上手に対応していくことを学びます。
《5週》ストレス:自動的反応かマインドフルな対応か
コースの半分地点として、マインドフルネスについての基本的な考え方を明確にし、より具体的な困難やストレスに対してマインドフルに対応していくことを学びます。ここでは、自分自身がいつもぶつかる繰り返し現れるパターンを、マインドフルな態度によって解体していくことを体験します。
《6週》マインドフルなコミュニケーション
ストレスのかかる状況にあって、平衡を保とうとする能力が私たちにはあります。この週は、マインドフルネスを通じて、内なる力を高めていくコーピングについて学んでいきます。また、他者とのコミュニケーションの困難に対し、気づきや今にあることを対人関係にも適用することも学んでいきます。
《プラクティス・デー》マインドフルな1日(リトリート形式)
6週目と7週目の間に、リトリート形式による終日のセッションを行います。6時間ほどをかけて、生活すべてにおいてマインドフルネスを活用していく機会となります
《7週》自分をいたわる
マインドフルネスは、生活の中で生かされてこそ価値があるものです。毎日時間をとって行うフォーマルな練習は必要不可欠なものですが、これは日常生活でマインドフルネスを活用するための基礎練習です。この週では、如何に日常生活にマインドフルネスを組み込んでいくかについて学びます。
《8週》振り返り、前に進む
最後に、コースを通じて学んだことを振り返ります。今後、どのように日常を送っていくか、考えてみましょう。マインドフルに生活していくために困難なこと、使えるもの、自分の態度はどのようなものでしょうか。このプログラムの最後であり、また、今後の人生の始まりとなるセッションです。
講師紹介
◆◇◆プロフィール◆◇◆
大手旅行会社在職中、海外支店(モルディブ支店)赴任を経験する。初めて外国人の部下を持ち、日本とは全く異なる環境下で体調を壊し、
そんな中マインドフルネスと出会い、日々の生活でマインドフルネスを実践することで、その恩恵を実感するようになる。また、マインドフルネスの脳科学的なエビデンスを学び、ストレスマネジメントこそが健康寿命延伸に繋がると確信し、旅行会社を退職。マインドフルネス講師を目指してティックナットハンの教えを体験するプラムビレッジのリトリートや数々の瞑想会に参加したり、MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)、MSC(マインドフルネス・セルフコンパッション)、MB-EAT(マインドフルネスに基づく食事認知療法)などのトレーニング等に参加し学びを深めながら、マインドフルネスの講座を開催している。著書「食べる瞑想で人生が変わる」(Kindle出版)
◆◇◆保有資格◆◇◆
・MBSRマインドフルネスストレス低減法認定講師(IMA認定)
・Teach.b(中・高校生のためのマインドフルネス)講師
・マインドフル・イーティング講師(MB-EATマインドフルネスに基づく食事認知療法for Professional修了)
募集要項
講師:葉月ようか(IMA認定MBSR講師)
最新の募集情報は、下記からご確認ください。
https://www.fukuoka-mindfulness-center.com/
定員:10名様程度(最少催行人員4名)
受講料:66,000円(税込)
開催:オンライン開催(Zoomを使用します。)
準備するもの:インターネット環境+インターネットに接続できるデバイス
提供されるもの:①コースハンドブック ②練習用音源
お問合せをいただいた後の流れ
受講者に求められること
■ 個人練習は、1日45分間の瞑想が求められます。しっかりと時間を確保し、練習を通じて自分自身の体に落とし込んでいくことが必要なコースです。
■ 全コース8回について、すべてのセッションに参加することが求められます。
■ セッションをやむを得ない理由で欠席または遅刻する場合は、あらかじめ講師へ連絡を行う必要があります。
■ 精神疾患等により医療機関にかかっている場合等、参加が認められない場合があります(事前インタビューでインストラクターより確認があります)。※例:境界性パーソナリティ障害、統合失調症、薬物依存、アルコール依存、摂食障害、過去に自殺を試みた経験があること、など。
■ 当コースは医療行為ではなく、またその代替行為ではないことを理解していること。
■ 参加は自らの意思であり、他人から参加させられているのではないこと。
■ グループワークに際しては、参加者お互いに敬意を払い、オープンな心で臨むこと。
■ セッション中には、自分自身の体験についてシェアする場がありますが、シェアすることは強制されるものではなく、またシェアする場合でも差支えない範囲で行います。セッション中に共有されたことは、セッション以外の場に持ち出さないよう、参加者にはお互いに秘密性の約束により安全性への配慮を行っていただきます。
■ なお、参加者相互のプライバシー保護の観点から、クラスはファーストネームでの参加とし、受講期間中は SNSやメール等を通じた相互のコミュニケーションは原則として行わないこととなっています。
■ 受講生へのより良いコース提供の目的で、クラスを録画することがあります。予めご了承ください。
キャンセルポリシー
事前面談で納得していただいた上で受講をご希望された場合に、受講料全額(66,000円)をお支払いいただきます。お支払い後は返金致しかねますので予めご了承ください。ただし、急な体調不良により受講が出来なくなった場合には、次回開催のクラスへ振替させていただき、その受講料に充てることが可能です。
MBSR利用規約はこちらをご確認下さい。