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「○○すべき」にとらわれてない?すべき思考から解放される方法4選

「女の子はおしとやかにすべき」「友達とは仲良くすべき」など……小さい頃から、親や学校から植え付けられた多くの「すべき」思考。

「自分は自分」と思っていても、子供の頃から植え付けられた価値観からは簡単に逃げられないものです。本当はもっと楽に考えたいのに、つい「すべき」思考にとらわれて、苦しくなってしまうこともありますよね。

では「すべき」思考で苦しいとき、一体どうすればいいのでしょうか。当記事では「すべき」思考から解放されるための4つの方法を紹介します。

目次

「〇〇すべき」思考から解放される方法4選!

小さい頃から植え付けられた「すべき」思考から解放されるのは、簡単なことではありません。自分の思考パターンや不安の所在に気付き、少しずつ考え方を緩めるところから初めましょう。

「〇〇すべき」の主語を考えてみよう

「○○すべき」という思考に主語をつけてみましょう。

▼「誰が」すべき?

妻は、家事をすべき
母親は、子供との時間を優先すべき
子供は、親や先生の言うことを聞くべき

「○○すべき」思考に主語をつけると、前提となる「役割」が見えてきます。私たちはその「役割」に合わせて、さまざまな「顔」を使い分けているのです。

▼私たちが使い分ける「顔」

・自分の親から見た「子供」の顔
・自分の子供から見た「親」の顔
・夫から見た「妻」の顔
・姑から見た「嫁」の顔
・上司から見た「部下」の顔
・部下から見た「上司」の顔

上記の他にも、私たちは多くの「役割」「顔」を使い分けています。その「役割」に対する世間の目や、自分の信念が絡まりあって、少し歪んだ「○○すべき」思考が生まれてしまうのです。

「○○すべき」と思っていることに気づいたら、無意識的に持っている価値観を見直すチャンス。自分の価値観に気づいたら、「役割」に対する不要な考えやこだわりを手放しましょう。

「〇〇すべき」ができなかったらどうなる?

「○○すべき」ことができなかったら、結果はどうなりますか?

「○○すべき」をしなくても、意外と大丈夫かもしれません。

自分がいくつも持っている「役割」「顔」に気づいたら、客観的な視点から「本当に○○すべきか?」もう一度よく考えてみてください。「絶対必須なことか」という観点で冷静に見ると、「しない」選択に気付けるはずです。

自分を枠に当てはめようとする人は「できなかったら不合格」と厳しくダメ出しをしがち。自分が作り出した「すべき」思考にとらわれ、必要以上に自分を追い込むのはやめましょう。

「〇〇すべき」の裏にある不安を理解する

「〇〇すべき」の枠にはまっていれば、世間から陰口を叩かれたり、批判されることは少なくなるかもしれません。

「役割をこなしている人」として世間から承認された気になり、枠にはまっていることで安心感も得られるでしょう。しかし残念ながら、「○○すべき」の枠はあなたが作り出した「思い込み」です。

若い世代や海外の人の振る舞いを批判したくなるのは、あなたが自分自信で作り上げた枠組みから外れているから。しかし、価値観が異なる集団の中に入っていけば、あなたが「枠からはみ出した人」「批判の対象」になってしまう可能性もあるのです。

大切なのは、行動の基準が自分の気持ちに沿ったものであること。「すべき」思考が湧き上がってきたら、以下の2つを自問してみましょう。

▼「すべき」思考に対する自問

・よく思われるために、必要以上の苦労をしていないか?
・これからも「○○すべき」思考をずっと続けて幸せか?

「すべき」思考が自分を苦しめているなら、自分の気持ちをないがしろにしている証拠。自分軸で物事を考え、自分自信が幸せになれる考え方を身につけましょう。

「〇〇すべき」思考を少し緩めてみる

長年定着してきた「○○すべき」思考を、いきなり変えるのは難しいもの。そんなときは、心のつぶやきを少しだけ変えてみましょう。

▼「すべき」思考の緩め方

・「○○すべき」→「○○するほうがよい
・「○○すべき」→「○○するとなおよい」

「○○すると誰かが喜ぶ」「自分も嬉しい」ということに気づいたら、今まで「すべき」と義務感で追い詰めていたことも自然に行動できるはずです。

逆に「○○しなくても困らない」「誰も喜ばない」と気付けば、無意識に「すべき」と固まっていたこだわりを手放すきっかけになります。

自分に対して「すべき」思考を多く持ちすぎると、他人にも批判的な気持ちになってしまいます。自分と他人を苦しめる結果にならないよう、少し気持ちを緩めてみてください。

「〇〇すべき」思考を手放して楽に生きよう

世間一般的な「○○すべき」の枠にはまり、批判されないように行動することは、決して悪いことではありません。

しかし、自分の気持ちや信念よりも「不安」「承認欲求」を重要視してしまうと、心が少し苦しくなってしまいます。

「○○すべき」思考が浮かんできたとき、自分のことを客観視してみると、本当に必要なことかどうか判断しやすくなります。凝り固まった思考が自分を苦しめていることに気づいたら、少しずつ気持ちを緩めるところからはじめてみてください。

この記事を書いた人 医師 山下あきこ

1974年、佐賀県生まれ。二児の母。内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医、医学博士。アメリカ神経学会会員でもある。1999年…

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