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アルコールの死亡リスクとは?日本人女性の飲酒率はアメリカより高い?

「アルコールがやめられない!」「アルコールが生きがい!」と感じている人も多いのではないでしょうか。

アルコールが身体によくないのは、多くの人が分かっているはず。過度な飲酒による二日酔いや体調不良、むくみや肥満で飲んだ翌日は後悔するのに、どうしてもアルコールをやめられないですよね。

実は、日本だけでなく世界的にアルコール関連死が増えています。特に女性の飲酒量が増えている傾向にあるため、アルコール依存傾向にある人は注意が必要です。

目次

アルコールによる死亡リスク

アルコールを摂取することで、さまざまな死亡リスクが報告されています。

▼アルコールによる死亡リスク

・交通事故等の増加
・急性アルコール中毒
・肝臓病
・すい臓
・病循環器疾患
・メタボリックシンドローム
・うつに伴う自殺
・糖尿病
・その他

アルコール関連死は、過剰摂取によるものだけではありません。慢性的な飲酒の影響で、少しずつ病気が進行していく場合もあります。

近年では、1人あたりの飲酒量が増加しており、アルコール関連死が増えています。アルコール度数の高いお酒に人気が集まっていることも、アルコール関連死が増えている理由の1つです。

女性のアルコール摂取率

アルコールは男性が多く飲むものと思われがちですが、今では女性の飲酒率も増えています。女性は男性よりも多くの飲酒リスクがあるため、特に気をつけなければなりません。

▼女性の飲酒リスク

・血中アルコール濃度が高くなりやすい
・女性特有の疾患リスクを増大させる
・肝硬変やアルコール依存症になりやすい

アメリカの20代女性の飲酒率は50%強

現在、アメリカの20代女性の飲酒率は50%強です。

近年では、白人の中年女性の間でも飲酒量が増えています。

アメリカでは1999〜2017年にかけて、アルコール関連死が50%も増加している状況です。このことから、酒税の引き上げやコンサート会場での種類販売禁止など、アルコール対策が検討されています。

日本の20代女性の飲酒率は75%

現在、日本の20代女性の飲酒率は75%で、アメリカよりもはるかに多くの女性が飲酒しています。

1968年頃の調査によると、当時の女性の飲酒率は24%でした。

女性は特に「糖類ゼロ」「ストロング系酎ハイ」などを好む傾向にあります。アルコール度数の高いお酒が、飲酒量増加に拍車をかけているのかもしれません。

適正飲酒を心がけよう!

適正飲酒を心がけることで、さまざまな疾患を予防できます。

適正飲酒の量は、男性はビール500mlまで。女性は男性の半分を目安にしてください。

アルコールを摂らないのが一番ですが、いきなりやめるのはむずかしいもの。お酒を飲むなら、せめて適量を超えないように気をつけましょう。

死亡することもある!アルコールは適正量を心がけて

「アルコールは健康によくない」と分かってはいるものの、飲んだときの楽しさが忘れられずにやめられない人も多いはず。

しかし、アルコールを飲むと健康によくないだけでなく、さまざまな疾患や死亡リスクが高まります。アルコール関連死は事故や急性アルコール中毒だけでなく、アルコールによる肥満や肝疾患が原因になるものも多いのです。

特に近年では、日本人女性の間でストロング系酎ハイが流行っていることもあり、女性の飲酒量が増えています。女性は男性よりも多くの飲酒リスクがあるので、お酒を飲むときは特に適正飲酒を心がけましょう。

この記事を書いた人 医師 山下あきこ

1974年、佐賀県生まれ。二児の母。内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医、医学博士。アメリカ神経学会会員でもある。1999年…

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