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むくみの原因のほとんどは塩分のとり過ぎって本当?

「朝起きたら顔がパンパンにむくんでいた」

「夕方になると特に足がむくむ」

など、むくみの症状に悩まされている方は少なくないはずです。

頻繁に体がむくむと「何か悪い病気にかかっているのでは」と心配する方もいますが、実は原因のほとんどは塩分のとりすぎということはご存知ですか?

今回は体がむくむメカニズムや、むくみやすい食事について解説していきます。

目次

そもそもむくみはなぜ起こるの?

ではまず、そもそもなぜ顔や足がむくむのか、そのメカニズムを説明していきましょう。

むくみは皮膚などに水分が溜まった状態のこと

むくみとは、皮膚や皮膚の下に水分が溜まり、血液中の水分が血管の外へ異常に染み出した状態のことを指します。

むくみやすい生活を送る方の特徴には、

  • ストレスを溜めやすい
  • 運動不足
  • 不規則な生活を送っている
  • 長時間同じ姿勢でいることが多い
  • 塩分の多い食事を好む
  • 冷たい飲み物・食べ物が好き
  • 湯船に浸からずシャワーで済ますことが多い

などが挙げられますが、いずれも誰にでも当てはまりやすい項目のはずです。

注意して生活しないとむくみやすい行動につながるため、むくみに悩む方は多い傾向にあります。

ほとんどの原因は塩分のとりすぎ

体がむくむ原因はいくつかあり、まずは「塩分のとりすぎ」です。

塩分をとりすぎると血液中の塩分濃度が高くなるため、濃度を低くしようと喉が乾き、水分をたくさん摂取します。その結果、皮膚や皮膚の下に水分が溜まり、むくみの症状が現れるのです。

また、更年期もむくみの原因の一つ。更年期になると女性ホルモンのバランスが乱れやすくなり、自律神経の乱れにより血行不良が起こり体がむくみます。

そのほかには、冷え性や疾患もむくみの原因ですが、最も多いのは塩分のとりすぎです。

むくみがひどく心配をして病院を受診する方は多いですが、多くの方が塩分のとりすぎによるもので、食事を変えることでむくみの症状は改善しています。

ただし上半身のみ、足のみ、むくむ場合は注意

ただし、中には注意が必要なむくみもあります。たとえば、上半身のみむくみやすいときは心臓に、足がむくみやすく指で押すと跡がついたり硬いむくみのときは甲状腺の疾患が隠れている可能性も。

後ほどセルフケア方法は説明しますが、しばらくケアしても症状が改善されないときや、上半身または足のみ異常にむくむ場合は念のため一度診察を受けましょう。

むくみの原因になりやすい食事は?

むくみを予防したいなら、まずどんな食事がむくみやすいのかを知っておきましょう。

喉が乾きやすい食事は塩分が多い

塩分が多い食事の例としては、

  • うどん
  • パン類
  • ラーメン
  • カレー
  • お菓子
  • スイーツ

などがあります。

基本的には喉が乾きやすく味が濃い食事に塩分が多いと考えて良いですが、薄味のうどんや食パンにも塩分が多いのは疑問に感じるかもしれません。

食パンはパンを膨らませたり、賞味期限を延ばしたりするためにたくさんの塩分が使われています。うどんはコシを出したり、引き締まった麺にしたりするために塩分が必要です。

このように一見薄味に感じる食べ物も意外と塩分が多かったりするので、何にどれぐらいの塩分が含まれているのか、こまめにチェックする習慣をつけると良いでしょう。

1日の塩分の摂取量の目安

ちなみに、1日の塩分の摂取量の目安は、日本高血圧学会高血圧治療ガイドラインにて「1日6g未満」が推奨されています。6g以上摂取していれば当然むくみやすくなるため、6gを超えないよう注意しましょう。

目安以内でも運動不足だとむくみやすい

塩分を1日6g以下におさえていても、運動不足だとむくみを感じやすくなります。運動不足だと血行が悪くなり、血液中の水分が血管の外へ染み出してしまうので、塩分を控えるとともにこまめな運動も心がけましょう。

むくみを防ぐために注意したい3つのこと

顔がむくむといつもより大きく見えてしまったり、足がむくむと普段履いている靴がキツくなったりと、気分が下がる原因になりますよね。

ここからはむくみを防ぐために注意したいことを3つご紹介するので、むくみに悩んでいる方はぜひ参考にして毎日を過ごしてみましょう。

まずは塩分を控えた食事を心がけること

むくみを防ぐにはまず塩分を控えた食事を心がけることです。先程ご紹介した塩分の多い食事はなるべく回数を減らし、食べてしまったときは積極的に運動をして血行不良によるさらなるむくみを防ぎましょう。

ミネラル・ビタミンを積極的に摂取すると良い

塩分の少ない食事を心がけると同時に、ミネラルやビタミンを積極的に摂取するとより効果的です。

ミネラルやビタミンはむくみを防ぐ効果があるため、きちんと摂取できていれば、少し塩分をとりすぎただけではむくみません。

足の末端から行うマッサージもおすすめ

足の末端から行うマッサージは、血行不良によるむくみを改善する効果が期待できます。むくみを感じたときはなるべく早めに、足の先から心臓に向かってマッサージをすると、リンパの流れが良くなり血行も改善されるでしょう。

むくみを防ぐにはまず塩分を控えてみて(まとめ)

むくみは皮膚や皮膚の下に水分が溜まり、血管の外に水分が染み出すことが原因で起こります。

中には危険なむくみもありますが、多くは塩分のとりすぎが原因なので、まずは塩分を控えることを心がけましょう。

あわせてマッサージを行ったり、ビタミン・ミネラルを積極的に摂取したりすることも忘れないでくださいね。

この記事を書いた人 医師 山下あきこ

1974年、佐賀県生まれ。二児の母。内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医、医学博士。アメリカ神経学会会員でもある。1999年…

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