
新型コロナウイルス予防には湿度管理が効果的!冬に快適な湿度を保つ方法とは?
「冬場は職場が乾燥してツラい」「感染症が増えるから不安」など……冬場になると、乾燥による不調や感染症拡大が心配になりますよね。
冬になると風邪やインフルエンザが流行るように、乾燥によって感染症が増えやすくなることは広く知られています。しかし新型コロナウイルスの場合、乾燥だけでなく「高温多湿」の環境でも罹患率や死亡率が上がってしまうようです。
そこで今回は、医師のDr.あきこがエビデンスをもとに「新型コロナウイルスと湿度」について解説します。冬場に効果的な感染症対策についても解説するので、ぜひ最後までチェックしてご自身やご家族、従業員の身を守りましょう。
目次
新型コロナウイルスの予防に効果的な湿度とは?

新型コロナウイルスを予防するためには、部屋の湿度管理を徹底することが大切です。
新型コロナウイルスの罹患・死亡の予防効果がある湿度は50%

新型コロナウイルスの罹患者と死亡者は、乾燥状態のときだけでなく、湿度が高いときでも増えることが判明しました。
▼新型コロナウイルスの罹患者・死亡者が増える湿度 ・湿度40%未満のとき ・湿度60%以上のとき |
米国マサチューセッツ大学が、121カ国のデータを解析した結果です。
冬の乾燥と夏の高温多湿がウイルスを活性化させる

冬場の低温・乾燥状態のとき、ウイルス感染症が拡大しやすいことは広く知られています。
しかし新型コロナウイルスの場合、夏場の高温多湿な環境もウイルスが長く生き残る要因になるようです。新型コロナウイルス感染症の罹患や重症化を防ぐためには、一年間を通して湿度管理をしていくことが重要といえるでしょう。
Dr.あきこが産業医として多くの職場を巡視していると、冬場はほとんどの職場が湿度40%を下回っています。複数台の加湿器を稼働させているにも関わらず、湿度20%以下のところもよく見かけるので注意が必要です。
冬場に新型コロナウイルスを予防する湿度管理のやり方

感染症の拡大を防ぐためには、湿度を40〜60%に保つことが重要な課題です。
手洗い・うがいの実施やマスクの着用はもちろん、湿度管理も徹底して新型コロナウイルス感染症を予防しましょう。
信頼性の高い湿度計を置こう

まずは、信頼性の高い湿度計を用意しましょう。
時計についている湿度計機能で代用している方も多いようですが、実はあまり信用できないものもあります。できるだけ精度の高い湿度計を用意し、人のいるところに置いて湿度をこまめにチェックしてみてください。
冬は加湿器を必要な台数準備しよう

信頼できる湿度計を置いたら、次は加湿器を置いて湿度を上げましょう。
湿度計の数値を指標にしながら、加湿器の場所や台数を調整してください。湿度40〜60%を保てるように、必要があれば複数台の加湿器を用意するのがベストです。
部屋の広さや気密性、人数や天気によって湿度は大きく変化します。キッチンの場所、ドアの開けしめ回数など……さまざまな要因によって湿度は変わるので、環境に適した湿度管理のやり方を見つけてみてください。
職場では「マイ加湿器」を活用するのもおすすめ

デスクワークの方で、職場での湿度調整が難しい場合は、小さな「マイ加湿器」を活用するのもおすすめです。
「マイ加湿器」を置くのも難しい場合は、こまめな水分補給でのどを潤しましょう。さらに手洗い・うがいやアルコール消毒、マスクの着用といった基本的な感染症対策を改めて徹底してください。
近頃はコロナ慣れによる気の緩みもあり、外出先から帰宅しても手洗い・うがいをしない人が増えているようです。基本的な感染症対策を行った上で湿度管理を徹底することで、感染症の罹患リスクを下げられます。
高血圧・高血糖・脂肪肝はコロナ重症化に注意

生活習慣病に起因する症状を指摘されている方は、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが高いので特に注意が必要です。
▼以下の症状がある方は重症化に要注意 ・血圧が高い ・血糖値が高い ・脂質異常症 ・脂肪肝 など |
健康診断などで上記のような指摘を受けている方は、喉の痛みや発熱があったら、すぐに医療機関に相談してください。かかりつけ医に連絡するか、47都道府県が運営する「発熱相談窓口」等に相談しましょう。
健康な方で風邪の症状や発熱があった場合、まずは抗原検査キットでチェックすることが勧められます。ご自身の体調を考慮しながら適切に対処して、新型コロナウイルス感染症の拡大や重症化を防ぎましょう。
湿度管理や生活習慣を見直してコロナを予防しよう

冬場は新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が一緒に流行します。
コロナ慣れで気が緩んでいる方も多くなってきていますが、冬場はいっそう気をつけて身を守ることが大切です。ご自身の感染症リスクを防ぐことが、社会的な感染拡大を防ぎます。
生活習慣病が気になる方は重症化しやすいので、湿度管理や手洗い・うがいなどの基本的な感染症対策を徹底しましょう。