【食べる瞑想】マインドフル・イーティングで内なるグルメを呼び覚まそう!
生きるために必要な「食べる」こと。実は食べることで瞑想が可能ということはご存知でしたでしょうか?
食べる瞑想「マインドフル・イーティング」を行うと、食べ過ぎが防げるなどのダイエット効果だけでなく、自分の体が本当に欲している食べ物がわかるなど「内なるグルメ」を呼び覚ます効果が期待できるのです。
今回はマインドフル・イーティングの特徴や期待できる効果、やり方などを詳しくご紹介します。ぜひ日常に取り入れて、食事と自分の関係を見直してみてはいかがでしょうか?
目次
マインドフル・イーティングとは「食べることに集中する」こと
マインドフル・イーティングとは、食事に意識を向け、じっくりと味わって食べることを指します。
「マインドフルネス」というと目を閉じ、腰を据えて行う瞑想をイメージしがちですが、マインドフル・イーティングは食事のときにできる簡単な瞑想です。
マインドフルネスとは「いま経験していることに気づいている状態」を意味するため、マインドフル・イーティングでは食べることに集中します。
つまり、テレビやスマホを見ながら食べる「ながら食べ」や、自動的にただお腹を満たすために食べるのではなく、食材の味や見た目、香り、食感などに意識を向けて食事をするということです。
マインドフル・イーティングで期待できる効果「痩せ体質」「食べ物との関係」
マインドフル・イーティングで期待できる効果には、大きくわけると2つありますので、それぞれ説明していきましょう。
ストレスホルモン「コルチゾール」により痩せやすい体質を目指せる
マインドフル・イーティングを行うと、じっくり味わって食べるので食事のスピードが落ちます。食べ物を噛む回数が増えることで唾液の分泌量が多くなり、消化の際に胃への負担がかかりにくくなるのです。
また、ゆっくり食事をすると、ストレスホルモンである「コルチゾール」を減らせます。コルチゾールが減ると脂肪を溜め込みにくくなるため、痩せやすい体質を目指せるのもメリット。
さらにマインドフル・イーティングでは、満腹ホルモンと呼ばれる「レプチン」が積極的に分泌されるため、食べ過ぎが予防できます。
このように痩せやすい体質を目指せ、食べ過ぎが予防できるマインドフル・イーティングは、ダイエット中の方にぜひトライしてほしい瞑想です。
本当に体に合う食べ物、合わない食べ物がわかる
マインドフル・イーティングでは、食材をよく噛んで食べることで、味の変化を楽しめるのが特徴です。自動的に食べていたときは気づかなかったおいしさにも気づけ、一口の満足感が高まります。
また、食後の体調の変化にも気づけるようになっていき、少しずつ自分にとって本当に合う食べ物や、反対に合わない食べ物がわかっていきます。真の好き嫌いに気づけるだけでなく、自分の体に合うもの、合わないものが分かり、徐々に味の感度も高まっていきます。
食べ物の味の変化を知ると、自分と食べ物の関係を改めて見直せるのがマインドフル・イーティングの良いところ。
また、ゆっくり味わうことで、自分がどれぐらいの量の食事をとれば満足できるのか「適量」もわかり、お腹がはちきれそうになるほど食べすぎるといったことも防げるでしょう。
マインドフル・イーティングのやり方!ランチがおすすめ
マインドフル・イーティングのやり方は、レーズン一粒から始める方法や、ランチやディナーで始める方法などさまざまです。今回はあらゆる食材が集まる「ランチ」で行う方法をご紹介しましょう。
1.食べることに集中できる環境を作る
マインドフル・イーティングに集中できるよう、まずは環境を整えましょう。スマホやパソコン、雑誌、新聞などは視界に入らない場所に移動させ、テーブルの上に食べ物以外のものがない状態にしましょう。
2.食事をじっくり観察
次に、途中で席を立たなくても良いよう、食べるもの、必要になりそうな調味料などを全てテーブルの上にそろえます。
次に呼吸を整え、目の前の食事をじっくり観察してください。使われている食材はどこで作られ、誰が関わっているのか、どう運ばれてきたのかを想像してみます。そして、自然の恵み、あらゆるものとあらゆる人が結びつき出会えたことに感謝しましょう。
3.空腹感を感じてから食材を一つ選ぶ
食べる前に、まずは今の空腹感を観察します。そしてどの様にしてそれを感じたのかにも気づいていきます。
そして食材を一つだけ選び、色や形、シワ、模様、香りなどをじっくりと観察しましょう。食材を唇につけ、体がどのように反応するかも観察してみます。
4.食材を口の中で「感じる」
選んだ食材を口の中に入れたら、香りや唾液の変化、食べ物の状態を観察してから、ゆっくりと噛んでいきます。噛んだときに、味や香り、食べ物の形はどう変化したのかも観察しましょう。
一度は飲み込みたい衝動を横に置き、じっくり噛んで味わい尽くしたら食べ物を飲み込みます。このときの舌の動きにも注目してみましょう。
5.体の感覚に注目をむける
食べ物を飲み込んだら、体の感覚にフォーカスします。そして飲み込んだあとの口の中に残っている食べ物の味や香り、自然に唾液が涌き出てくるような感覚をチェックし、二口目、三口目とマインドフル・イーティングを続けましょう。
マインドフル・イーティングのテクニックは少しずつ取り組むこと
先程ご紹介したマインドフル・イーティングのやり方だと、食べ終わるまでに時間がかかります。
もし忙しくてゆっくりと食事の時間を取れないのであれば、まずはティータイムに飲み物を使ったマインドフル・ドリンキングから始めると良いです。ティータイムの場合は空腹度を観察したあと、飲み物の香りや温かさなどに集中します。
慣れてきたら食事でチャレンジしてみましょう。まずは一口だけ行う方法でもOK。この場合も最初に空腹感を観察して、丁寧に味わってみましょう。体の感覚が研ぎ澄まされていくと、空腹感や満腹感を感じやすくなり、眠っていたグルメな感覚を呼び覚ますことができます。
マインドフル・イーティングでは「味の疲れ」にも気づける
ゆっくりと食事を行うマインドフル・イーティングでは、同じ味を食べ続けると、おいしいと感じる感覚が徐々に薄れていくことにも気づけるようになります。
また、色んな味を食べていても最終的には味に疲れを感じ、そのタイミングが食事を終えるタイミングだと教えてくれます。
美味しいと感じなくなったのに食べ続けている自分に気づいたら、食べるのを止めて、ラップに包んで残す、これが食べすぎを防ぐことに繋がります。
マインドフル・イーティングで食べることを向き合おう(まとめ)
マインドフル・イーティングは、アメリカでは過食症の治療に使われるぐらい、食べ過ぎ防止やダイエットに効果が期待できる食べ方です。
食べてはいけないものはなく、じっくり味わうことで自然と食べ過ぎを防げる方法ですから、食べたい衝動を抑えるのではなく、そういった感情を上手くコントロールできるようになります。
「いつも人と一緒に食事をとるのでできない」という方は、相手を一緒に巻き込んでみてはいかがでしょうか?マインドフル・イーティングの魅力を伝えれば、きっとお互いに楽しみながら取り組めるはずです。
ぜひこの機会にマインドフル・イーティングにチャレンジして、改めて食べることと向き合ってみてはいかがでしょうか。