「https://mindful-health.co.jp/info/wp-content/uploads/2022/07/alexander-possingham-CeWNEEsHPbA-unsplash.jpg」のアイキャッチ画像 何時間寝ると痩せる?ダイエットや脂肪燃焼に効果的な睡眠時間とは?

何時間寝ると痩せる?ダイエットや脂肪燃焼に効果的な睡眠時間とは?

「痩せたい」「体重を減らしたい」と考えている人が多いはず。

しかし、思うようにダイエットがうまく行かなくて悩んでいるのではないでしょうか?運動や食事制限をしてもなかなか痩せられないのは、睡眠不足が影響しているかもしれません。

そこで今回は、医師の山下あきこが「脂肪燃焼に効果的な睡眠時間」について簡単に解説します。ダイエットに悩んでいる人は、今日からしっかり寝ることを心がけてみてください。

目次

睡眠時間と体重の関係とは?

体重を減らすためには何時間くらい睡眠時間を取ればよいでしょうか?

体重の増減は睡眠時間と密接に関係しています。ダイエットをしていても睡眠時間が少ないと、思うように体重が減らないかもしれません。

脂肪燃焼のために効果的な睡眠時間

ドコモ・ヘルスケアの調査によると、体格指数BMIが最も低いグループは「7時間睡眠」だったことが分かりました。

ウェアラブル端末を利用したデータをもとに、平均睡眠時間を解析した調査結果です。

BMIが最も高く、肥満の領域に入っていたグループ(男性BMI25.9、女性BMI25.2)は平均5時間睡眠でした。5〜8時間の平均睡眠時間を30分ごとに分けて解析すると、睡眠時間が7時間に近づくほどBMIは下がっていきました。

睡眠時間は長ければいいわけではない

睡眠時間は、長ければ長いほどよいというわけではありません。

平均睡眠時間が8時間のグループは、7時間のグループと比較するとBMIがやや高くなっていました。この結果から、寝すぎも肥満にはよくないといえるでしょう。

ただし、これらのデータはあくまでも平均値を解析したものです。適正な睡眠時間や代謝には個人差がありますので、参考程度にしてみてください。

脂肪燃焼は「成長ホルモン」が鍵!

適正な睡眠時間による体重減少には、寝ている間に分泌される「成長ホルモン」が関係しています。質のよい睡眠を取ることで、脂肪燃焼しやすい身体になるのです。

「成長ホルモン」は睡眠中に分泌される

睡眠中に分泌される「成長ホルモン」は、私たちの脂肪を分解する働きがあります。

「成長ホルモン」を十分に分泌するためには、5〜7時間の睡眠が必要です。適正時間の良質な睡眠が取れれば、約300kcal分の脂肪燃焼が促されます。

しかし睡眠不足になると、100kcal程度しか脂肪燃焼できない可能性があるのです。燃焼されるはずの200kcalが蓄積されるため、脂肪による体重増加に繋がってしまうでしょう。

「成長ホルモン」分泌は運動によって増やせる

「成長ホルモン」は、強度の高い運動をすることで多く分泌される傾向があるようです。

さらに、筋肉に刺激を与えるような運動がより多くの成長ホルモンを分泌することが分かっています。このことから、筋トレのような運動が体重減少に効果をもたらすと考えられるのです。

高強度な運動と良質な睡眠を組み合わせることで、より「成長ホルモン」の分泌が活発になります。寝ている間に脂肪燃焼できるので、効率よく体重を減らせるでしょう。

連休中はアクティブな予定を立てよう

ゴールデンウィーク期間中、日本人の体重が平均1.5kg増加するといわれています。

海外では、クリスマスのシーズンが体重増加のピークです。

たしかに連休中は、楽しい行事がたくさんありますよね。外出しておいしいものを食べ過ぎたり、予定を詰め込みすぎて睡眠不足になったりしてしまうものです。

また、家でゆっくり休める反面、運動不足になってしまうこともあるでしょう。つい夜ふかしをしてしまい、生活リズムが乱れてしまうこともあります。

ゴールデンウィークや連休中は、生活リズムを乱さないように気をつけて過ごすことが大切です。アクティブな活動を取り入れて適度に身体を動かし、栄養バランスが整った食事を摂るように心がけてみてください。

7時間の良質な睡眠が脂肪燃焼を促す!

脂肪燃焼して体重を減らしたいなら、睡眠時間は7時間を目標にしてみてください。

寝ているだけで脂肪燃焼できるので、多くの人が「ダイエット」と想像するような我慢や苦しさは必要ありません。良質な睡眠をしっかり取ることで、心も身体もすっきりとした状態へ導いてくれるのです。

さらに筋肉にアプローチするような運動を組み合わせることで、脂肪燃焼を促す「成長ホルモン」の分泌を活性化できます。連休中もアクティブな予定を適度に入れて、生活リズムを乱さないように意識して過ごしましょう。

この記事を書いた人 医師 山下あきこ

1974年、佐賀県生まれ。二児の母。内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医、医学博士。アメリカ神経学会会員でもある。1999年…

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