世界一睡眠時間が短い日本人の睡眠不足の原因って?さまざまなリスクも解説
今、日本人の睡眠時間は世界一短いことをご存知でしょうか?
気付いたら常に睡眠不足状態…という方も多いはず。
そこで今回は日本人の睡眠不足の原因と、睡眠不足が影響を及ぼすさまざまなリスクについてご説明します。
目次
日本人の睡眠を妨げている要因は「仕事」
仕事で短時間睡眠になっている人の割合は約30%。
その次に多かったのはメールやS N S、ゲームなどで夜更かしする場合で、約15%でした。続いて、家事、その他、育児、健康状態、音や照明など、通勤時間などが挙げられます。
ただし、女性だけでみると家事・育児が最も睡眠の妨げとなっていました。
男性の多くが睡眠確保のためには、労働時間の短縮が必要と感じています。その一方で女性の多くが、家事のサポートが必要と感じています。
不眠症で悩んでいる人も増加している
そして、不眠症で悩んでいる方も増えています。
働く世代の約30%は慢性的な睡眠不足であり、不眠症があっても受診しないで飲酒に頼っている人が少なくありません。
出典:厚生労働省「H27年国民健康・栄養調査より」
世界から見る日本人の睡眠時間の少なさ
日本はOECD加盟国のなかで最も睡眠時間が短く、15歳から64歳の平均睡眠時間は7時間22分でした。(※2018年の調査)
7時間22分と聞くと「それだけ眠れば十分だ。」と思うかもしれませんが、各国の平均は8時間25分です。
さらに、メキシコ、韓国、日本だけが7時間台で、そのほかの国では全て平均8時間以上の睡眠時間をとっていました。
つまり、私たちが思っている「普通の睡眠時間」は、世界から見るとずいぶんと短いのです。また日本人の約40%が睡眠6時間未満で、その割合は近年増え続けています。
睡眠不足が影響を及ぼすさまざまなリスクとは?
睡眠不足だからと言っても体は動くし、食欲もあるし、たいしたことないと思われる方も少なくないのではないでしょうか。
しかし睡眠が7時間未満の人は、それ以上の人に比べて肥満、糖尿病、心臓病の有病率が高く、早期死亡率は24%高くなっています。
また睡眠不足は、生活習慣病、うつ病などの精神疾患、がん、肺炎、骨粗鬆症など、さまざまな病気を引き起こすことがわかっています。
テレワークがさらに睡眠不足を助長させる?
新型コロナウイルスの蔓延により各企業でも導入が増えたテレワーク。一見、自由に仕事ができるので睡眠時間もしっかり取れそうですが、なぜ睡眠不足を助長させてしまうのでしょうか。
ON・OFFの切り替えが難しく夜遅くまで作業してしまう
「通勤時間がなくなって睡眠時間が長くなった」という方の一方で、テレワークで自由に仕事ができてしまうので夜遅くまでパソコン作業をしてしまうという方も多くいます。
テレワークは時間を決めて仕事から離れるように
1日中デスクに向かっていると、没頭してしまって長い時間が経っていたなんて経験をしたこともあるのではないでしょうか。
テレワークを行っている方は以下のような工夫を取り入れて、パソコンの前から離れるように意識してみましょう。
・仕事をやめる時間を決めて、パソコンを片付けて見えないところに置く
・照明を思いっきり暗くして、キャンドルや間接照明で夜を過ごしてみる
・スマホをおやすみモードにして、仕事のメールに気づかない様にする
睡眠不足はさまざまなリスクを高める!工夫して適切な睡眠をとるようにしましょう
毎日の重要なタスクに睡眠を入れて計画を立てることで、日本全体の睡眠の意識が変わっていきます。
そのためには、まずは一人ひとりが睡眠の大切さを知ること。
まずはあなたから睡眠時間を確保して、自分を大切に毎日を過ごしてみましょう。また会社の運営に関わる方は、社員の睡眠時間を考えて長時間労働予防の対策を立てると良いですね。