湿度が下がると体感温度が下がる?快適に過ごせる湿度は何%?
「エアコンの温度を上げても寒い」と感じることはありませんか?
実は、冬に乾燥していると、エアコンの温度を上げても体感温度が下がってしまう場合があります。電気代は高くなるのに、暖かく感じられなくなるので、とても非効率的です。
この記事では、医師が「快適に過ごせる湿度」について解説します。また、感染症対策における適切な湿度についても紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
湿度と体感温度の関係
「寒い」と感じるとき、エアコンの温度を上げていませんか?
実は、体感温度は「湿度」で変わります。エアコンの温度を上げるよりも、加湿した方が暖かく感じられるのです。
気温10℃以上なら湿度が高い方が暖かく感じる
気温が10℃以上の場合は、湿度が高いほうが暖かく感じられます。
気温が低い冬に湿度を上げると、気温以上に体感温度は高くなるのです。
そのため、暖房で室内温度を上げても、部屋が乾燥していたら体感温度は上がりません。寒いと感じたら、温度を上げるのではなく加湿して湿度を上げましょう。
冬の快適な湿度は50〜60%
快適な気温・湿度は、季節によって異なります。
冬の快適な気温は18〜22℃、快適な湿度は50〜60%です。乾燥するとウイルスが活性化しやすくなるので、感染症対策の観点からも50〜60%の湿度を保っておきましょう。
夏の快適な気温は25〜28℃で、湿度が45〜60%です。高温多湿だとジメジメとして不快に感じますが、湿度を下げると快適になります。
湿度が低いとウイルス感染が拡大しやすい
冬の加湿は、体感温度が上がるだけでなく感染症対策にも効果が期待できます。ウイルス感染拡大を防ぐためには、意識的な加湿がとても重要です。
加湿は強力な感染防止対策
湿度が高いと、ウイルスは水分に吸着されて床に落下します。
新型コロナウイルスも、インフルエンザウイルスも同じです。ウイルスを保有している人がいたとしても、早く床に落下すれば感染するリスクが下がります。
逆に、空気が乾燥していると、ウイルスがふわふわと浮遊してしまうのです。空気に乗って遠くまで飛んでいくので、離れた場所にいる人でも感染リスクが上がります。
職場や学校など、人が集まる場所での加湿は強力な感染防止対策です。正確に測れる湿度計を用意し、湿度が50〜60%を切らないように加湿を心がけましょう。
職場ではデスクに「マイ加湿器」を置こう
日本における1月〜2月は、最も湿度が低くなります。
冬になると、湿度が20%を下回っているオフィスも珍しくありません。広々としたオフィスでは、加湿器の数を増やしても湿度が上がらない場合があるのです。
職場では、デスクに小型の「マイ加湿器」を置くのがおすすめ。自分の周りを加湿するだけでも体感温度が上がり、感染リスクも下げられます。
自宅でも、寝室が乾燥していると喉が痛くなったり、肌が乾燥したりするので要注意。加湿器を利用したり、濡れタオルを広げたりして、快適な湿度を保つようにしましょう。
冬の適切な湿度は50〜60℃!感染症対策のためにも加湿しよう!
気温が10℃以上なら、湿度が高い方が体感温度は暖かく感じられます。
冬に部屋が寒いと感じたら、温度を上げるよりも加湿するほうが快適になるはずです。エアコンを使うと乾燥しやすいので、加湿器や濡れタオルなどで加湿しましょう。
また、加湿は感染症対策にも効果的です。新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染拡大を防ぐためにも、冬は積極的に加湿して人が集まる場所では50〜60%の湿度を保ちましょう。